パイロット・カスタム845購入

学期末で忙しくストレスたまりまくりになっていた時期に万年筆キングで注文していたパイロット・カスタム845がようやく到着。

赤インクを入れてレポートの採点に使う。

論文や翻訳にはPCを使うので、今の大学教員にとって、もっとも使うインクは採点・校正用の赤ということになる。

ならば赤インクを入れている万年筆にもっとも金をかけるべきだという結論に達して、定価5万円+消費税のこのペンを購入することにした。

実用本位で使うのだから、ボトルインクもパイロット・レッドにする。ドクターヤンセンだのカランダッシュだのちゃらちゃらしたインクは使わない。

と決めておいたのだが、パイロット・レッドを買いに行く暇がなく(注文するときあわせて購入しておけばよかった)、ラミー2000に使っているドクターヤンセンの赤ワインインク、ドルンフェルダーをとりあえず入れて、たまっていたレポートの採点をはじめる。

評価が難しいなあ。

ニブはB。といってもパイロットだから太いという感じはしない。BBBでもよかったかもしれない。

書き心地は抜群というわけではないが、それなりに気持ちがいい。

セーラーの長刀研ぎに比べると硬い、というより、紙面でペンが反発する感じがあり、いきおい、筆圧が高くなる。長く書いていると疲れを感じるかもしれない。

ただし、その分素早く書けることもたしかだ。ラミー2000やセーラーの長刀研ぎだと、紙面との感触を試すように書くから、もっと運筆がゆっくりになる。

思索をじっくりまとめるというより、さっと読んでさっとコメントをするレポート採点などには適しているかもしれない。

赤ワインインクを続けて使っているとインクの出が時々悪くなる。これはラミー2000でも感じていたことだが、ラミー2000ではゆっくり書いていたから気にならなかった。

やはりパイロット・レッドを買うべきだろうな。

エボナイト軸なのでセーラーの長刀研ぎよりサイズが大きいけれど軽い。

長刀研ぎと違い、キャップをつけているとうまくバランスがとれないのでキャップを外して使うことにする。

全体として生真面目な感じの伝わってくる万年筆で、エボナイト+漆塗りの軸は持つとしっとりして気持ちがよいけれど、官能的というほどではない。

根がいい加減だもので、たとえ文具といえど生真面目な作りのものと接していると疲れてしまう。

ほぼ同じ実勢価格でペリカンスーベーレンM800が買えるので迷ったのだが、今回は実用一本槍で行こうと思ってカスタム845を買った。

ちゃらちゃらしていて官能的なM800がますますほしくなった。