2003-11-01から1ヶ月間の記事一覧

自由と禁忌

今更ながら江藤淳の『自由と禁忌』を読む。といっても福田和也編のちくま学芸文庫『江藤淳コレクション3』に抄録のもの。「裏声文学と地声文学」は直前に『裏声で歌へ君が代』を読んでいただけに、なかなか考えさせられるものがあった。「なぜ、作者は、ア…

「鳩の翼」

「裏声で歌へ君が代」を読んでいたら、「それは鳩の翼の玉虫いろが、ほんのすこし首をかしげるとまつたく別の色に見えるのに似てゐた」という文がある。ジェイムズの『鳩の翼』ってそういう意味だったのか? 英文学者でもある丸谷才一のことだから、何の気な…

見逃した小津映画追加

結局原稿に追われて見られなかったもの: 秋刀魚の味 東京の宿 浮草物語。 後者二篇はどちらも「喜八もの」。考えてみれば、秋刀魚の味はどうせDVDで見られるのだから、これらを見逃したのはイタイかも知れない。

Castalia

いよいよお尻に火がついてきたので、今日は一日こもって原稿書き。iPodでYMOを聴きながら仕事。初期のYMOってかっこよさとダサさの微妙なバランスの上に成り立っている。今改めて聞けば、たんなるこけおどしのようにしか聞こえない装飾がいくつもあるし。Pub…

「母を恋はずや」 「小早川家の秋」

「母を恋はずや」(1934)は感傷的すぎる。とはいえ、内村直也の「おふくろ」もそうだったが、昭和初期の「母恋いし」という近親相姦的なセンチメントは時代背景とからめて調べてみる必要あり。家族のための自己犠牲という主題も現在見るときわめて大げさに…

ABT Contemporary Porgram

昨日三本映画を見るとさすがに疲れてしまい、行きたくなくなる。ABTのシリーズ三回目。一回目はともかく、二回目が期待通りつまらなかったので時間の無駄ではないかと思ってしまう。しかし歩いて10分のところに行くのに億劫になるというぜいたくな癖をつけて…