セーラープロフェッショナルギア細美研ぎ

なんとか『要塞都市LA』の校正にたどりつく。朱入れでもパイロットカスタム845が活躍し、書き出しがかすれることをのぞけばその書き味にも満足しているのだが、太字なので校正用に細かい字を書き入れるのにはややつらいという気もした。

で、校正用の細字万年筆がほしいと思って、ヤフオクの万年筆をいろいろ見ていたら、セーラープロフェッショナルギア細美研ぎが落札希望価格18000円で出ていたので、即入札。落としてしまった。定価31500円だからお買い得品ではあるとはいえ、衝動買いに近い。

ここまで細いと、詰まるのがこわいから他メーカーのインクを入れる気には到底なれない。だが純正のボトルインクには赤のラインナップはない。インク工房で作ってもらうほかないのか、あるいは各地の文房具店がオリジナルインクとして販売しているセーラー謹製インクを取り寄せるか。色々調べていたら、セーラー純正のカートリッジ式には赤があることがわかった。なぜボトルインクにはないのだろう。とにかく、歌舞伎座に行くついでに伊東屋に寄り、購入。

早速取りつけて書いてみる。聞きしに勝る細さ。校正用ということでは、ここまで細くなくてもよかった。筆圧をある程度かけないときちんとした線は書けないし、そうすると、手持ちのプロフィット21と極黒インクの組み合わせもそうなのだが、かすかに紙が鳴る。

だが予想外だったのはプロフェッショナルギアの美しさだ。眺めているとほれぼれしてしまう。私の美意識も変わったよなあ。