和倉温泉旅行二日目

二日目は六時半に起床。朝食前に温泉に行こうと思っていたが、妻も娘も起き出してきたので行くタイミングを逸して、そのまま七時半に朝食。昨晩の夕食は旅館にありがちな量で父母は食べきれなかったが、朝は卵焼き、焼き魚、海苔、卵などなどどちらかといえば平凡で、貧弱な内容。おいしかったけれどね。

朝食が済んだあとに私は大浴場へ。昨日は二、三人先客がいたが、娘と一緒に入っていたら帰っていって二人きりになった。今朝ははじめから一人きりで大浴場を占領。これぞ小さな旅館の醍醐味だ。かなり熱いので、ぬるめの露天風呂と交互に入る。途中で父親が呼びにきて、コーヒーを煎れてくれたと言う。一時間入っていたかったが、45分程度で切り上げて両親の部屋に戻り、コーヒーをいただく。

さて、昨日のとじま水族館に行ってしまったので今日の予定がない。私は娘が海遊館へ行ったときと同様、今日も水族館に行きたいと言い出すのではないかと恐れていたのだが、どうも本人は昨日で満足したようで、そんな気はないようだ。もっとも彼女の関心はいまではすっかりラブラドールのシークに行ってしまっているので、そのせいかもしれない。もらった地図に兼六園が1時間40分で行けると書いてあるので、金沢市まで足を伸ばすことにする。

カーナビにしたがってかなり謎のルートを通ったあと、兼六園に到着。それほど期待してはいなかったのだが、見事な造園技術に圧倒される。時雨亭で抹茶を飲んだあと部屋を散策したのもよかった。

兼六園の外で九谷焼東山窯に入る。最初はひやかしだったのだが、二代目の吉崎英治氏が店にいらして熱心に薦めてくることもあって、ついぐい呑みを買ってしまう。金線目出技法で作られた作品で、金だの銀だの派手なものは好みではなかったが、これは一目見て気に入ってしまった。まさかこのまま骨董趣味に走ることはないだろうな。これ以上趣味があると金と時間がいくらあっても足りない。