一年ぶりのニューヨーク


一年ぶりのニューヨーク。昨年は忙しくて、結局一度もいけなかった。


大学の授業は終了したが、試験期間が7月末まである。会議もある。でも無理を言ってスケジュールを空けた。リンカーンセンターフェスティバルのラインナップがいつになく素晴らしく、太陽劇団とロバート・ウィルソンの北米初演が見られるという誘惑には勝てなかったからだ。


当然のことながら、出発間際は地獄のような忙しさ。昨年は六月に三回学会発表という驚くべきスケジュールをこなしたわけだが、今年の山は七月にやってきた。毎日ろくに睡眠もとれず、憔悴しきって近場でもタクシーに乗る日々が続いた。タクシーの中でもキーボードを叩いていた。出発前の一週間は、タクシー代だけで二万円ぐらい使ったのではないだろうか。


前日も徹夜で仕事を片づけ、出発一時間前になってパフォーマンス論Aという授業のPowerPointで作成した資料をサイトにアップロードしていなかったことを思い出し(学生に試験勉強ができないと文句言われてしまう)、急いでFlashPaperに加工してアップロード。ついでに初回授業の巨大なファイルサイズのPowerPointが読めないと文句言われていたのでQuickTimeに加工してアップロード。これで読めなかったらもう知らん。


吉祥寺発の空港バスはちょうどよい時間帯に運行してないので、成田まではNEX。しかも横浜発なので新宿は通らず、ラッシュアワーがようやく終わった時間の、まだ相当混雑している中央線で東京まで行く。それまでの睡眠不足の日々をすごしていた私にとって、最後の日の徹夜はlast strawになったようで、久しぶりに立ち寝というものをしてしまう。NEXでは奢ってグリーン車をとっていたのでシートに着いた途端眠りに落ちる。


ここまで無理を重ねたのは、疲れ切って飛行機に乗り込めば、飛行している時間にたっぷり寝て一気に時差ボケを解消できる、という計算もあった。エコノミークラスだと、座席も狭いし隣に人がいたりするとなかなかまとまった睡眠をとることはできないが、今回はJALビジネスクラスマイレージでとれていた。JALニューヨーク便のビジネスクラスはシェルフラットシートとかいうもので、寝るときにシートが後ろに倒れてフラットに近いかたちになる。こつこつ貯めた8万マイルを使うのに値する特典だ。


出国手続終了後、JALSakuraラウンジで朝食代わりにおにぎりなどをがっつく。無線LANはタダだと思っていたのに、つなげてみたら500円を要求されたので素直に払ったのだが、あとで係員に言えば無料でIDとパスワードがもらえたことに気づいた。とにかく最後に残っていた仕事をメールで送信し、とりあえず終了。

左二列の通路側の座席だったが、ラッキーなことに窓際の座席には人がいなかった。最初に出た和食のまずさにちょっとびっくりしたが(以前JALビジネスクラスに利用したときはもっとおいしかった)、食後はすぐに爆睡。起きたのは到着二時間前で、ちょうど朝食が運ばれてくるところだった。


行くまでの話が長くなったので到着してからは次のエントリーで。