和田秀樹の声

和田秀樹という教育評論家だか受験のカリスマだかなんだかという人がいる。私が尊敬する二人の人物(一人はアカデミシャンでもう一人は非大学人だが教育関係者)が和田秀樹を直接知っていて二人とも「あいつはダメだ」「情けない奴」という評価を下しているのでそうなんだと思う。

だけど iTunes Store でプレビューできる、とあるオーディオブックに収録されている講演のなかで、和田秀樹はじつによい声で話すのだ。落語家のようなべらんめい口調が少し入り、緩急の調子をつけて息を余り継がず一気に語っていて、つい聞き惚れてしまう。録音のしかたもよいのだろうが、こういううまい話し方をする人というのは私は無条件で信用してしまうという悪いクセがある。だからといってそのオーディオブックを買うところまではいかなかったけれど。

なんでそんなことを思い出したかというと、妻が蔭山英男と和田秀樹の共著『学力をつける100のメソッド』を図書館で借りていたのを先ほど発見したから。本当にこれで小学生になれるのだろうかという娘の幼さに妻も悩んでいるのだなと同情した反面、教育の専門家は家庭内にいるだろうと文句の一つもつけたくなるね。